時々、保護者の方に言われます。
「卒園しても来れるって、いいですよねー。」
そうですね、なかの幼稚園では、卒園しても幼稚園に来る機会があります。
年に何回かの行事と、希望するなら小学生が参加できるプログラム、というのか小学生向けの物があります。
「そんなものでしょう」と思っていたら、「そんなに来る機会がない所も多いですよ」と教えてもらいました。
「1年生、久しぶり!」のアルバム渡しと運動会
まずは、卒園して、しばらくした1年生にハガキが届く「アルバム渡し」、みんなの卒園アルバムができたから、取りに来てくださいって。だいたい7月頃にあります。
しばらく見ないと、大きくなってるんですよね。1年生の側から見ても、
と、なんだか違う感、あちこちにあるようです。
そんな様子を見ると、ああ、今の生活に慣れてきているんだな、と嬉しくなります。
皆で集まって、アルバムをもらい、その後インタビューで他の子の様子も聞いたり、天気が良ければ外で遊んだりします。
お母さん達も、久しぶりに会うので、話しが止まらない様子がほとんどです。
10月には、運動会があります。午前の部が終わったところで、小学生が参加する玉入れがあります。
このお知らせもハガキが届きます。
10月なので、自分の学校の行事が重なっていけないんです、という事もありますが、集まった子たちで和気あいあいと参加していきます。
この頃になると、保護者の方から、
なんて変化も聞かせてもらえます。
幼稚園の行事では、12月初旬にある「生活展」も参加できます。こちらはお知らせハガキは出ないのですが、遊びに来る子もいます。
そして、4月のにじの日。この日も自由に来れます。出店・出展する子もいますね。
「懐かしい顔であつまろう」のクラス会
クラス会、として「元○組」が集まるという事もあります。
声をかける人がやるので、1年でやるクラスも、しばら~くないクラスもあります。そして、時期も平日の間の土曜日だったり、夏休みや春休みの間だったり。
その時々、クラスの集まれる人が集まってくるクラス会。
「遠くに引っ越した子が久しぶりに八王子に来れるから集まろう!」とか、「小学校を卒業するから集まろう!」など、記念のきっかけがある事も多いです。
先生からすると、小学校卒業するくらいになると、子どもの顔はわからなくなる子もいます。成長で顔つきが変わることもありますから。
でも、なぜか、保護者の方はかなり分かります。ママはきれいなままなんですねぇ。不思議!
「卒園生です!」の職場体験
八王子では、中学二年生の授業の一環に「職場体験」というものがあります。
企業などに実際に三日ほど行ってお仕事を体験してくるものです。
なかの幼稚園でも、頼まれるとだいたい引き受けています。卒園生がいると、やっぱりうれしいですからね。
また、大学生などの「教育実習」でも、卒園生が来てくれることがあります。
中学生や大学生になると、ずいぶん頼もしく動いてくれます。手前味噌かもしれませんが、「なかのの卒園生は、率先して動いてくれる!」と感じます。
卒園生だから、場所になじみがあるというのも、生活がわかるというのもあるとおもいますが、「これお願い」という時に「はい!」とパッと動いてくれる、と思います。
「明日は、今日できなかった○○をがんばろうと思います!」
先日、自然にこんなことを言っていた、卒園生の中学生がいました。
「自分なりに考えて、今日の反省をして明日の目標を立てている」
という事ですよね。これ!すごいですよね。こちらで考えなさい、と言ったのではないのに、明るくそうしゃべっていたんです。
「自分達の生活を自分たちの手で!」というのは幼稚園の生活の目標の一つなんです。
先生が意識している目標で、幼稚園のこどもにこんな言葉をかけているわけではないのですが、見事に自分の生活を自分なりに考えて動いていけてるってことです。
この言葉、うれしかったな~。
「こども会、サッカー、バトントワリング」
小学生向けのプログラムが、これ。こども会は、小学校の子たち向けの月二回の遊びの会です。
最年長の学年の子たちが「リーダー」となって、今日は何をして遊ぶのか、終わるときには皆を集めたり、という司会をしながら遊んでいきます。
夏は「キャンプ」、冬は「星を見る会」、春は「お別れ遠足」があります。
いぬねこサル、という追いかけっこなどは見ている大人も交じりつつですが、いろんな学年が頭を使って追いかけっこするの、今は貴重な体験なのか!?と思います。単純に、真剣な追いかけっこって楽しい!というのもあります。
サッカーは、なかのサッカークラブ。これは、集合に幼稚園を使う位で、直接幼稚園が関わることは実はないんですが、それでも、サッカーをやっていると幼稚園が身近です。それと、卒園してもやりとりが続くというのもあります。
バトントワリングは、練習場所が幼稚園なので、もっと身近ですね。春休みの発表も、晴れていれば園庭です。
最近は、逆に園児がバトンごっこをするようになりましたね。そうか、サッカーもバトンも、幼稚園も影響ありますね。
園長先生のつぶやき
子どもたちって、幼稚園では3年か長くて4年なんですが、その後の時間の方がずっとずっと長いですよね。
卒園した後も、時々、思い出して寄って行ってもらえるのって嬉しい限りです。
そして、小学生以降の子たちが参加できるプログラムも少しずつ増えてきました。
きっと、なかの幼稚園が私立の幼稚園で、職員が何年か、もしくは何十年かいるというのも影響がありますよね。
寄ってみたら知っている先生がいる、大きくなった卒園生の事を知っている先生がいる、先生も「あの子、大きくなったね~」というのは嬉しいものです。
まあ、卒園児本人が幼稚園時代の事を忘れちゃうのはしょうがないかな、そういう年齢かな、と思いますが、
「周りの大人が繋がって、その子のその時代を忘れないでいられる」
って、良いなと思ってます。