2023年度が始まりました。4月、どの子も新しい生活が始まります。特に、初めて幼稚園に来た新入園の子たちには、今までの生活と違う事がたくさん!ですから、戸惑いも驚きもたくさんありますよね。
そんな4月、なかの幼稚園では、年長そら組が大活躍します。そんな様子を、クラスだよりからご紹介します。
「困っていたら、たすけてくれる?」
年少つくし組の担任の先生から、お願いがありました。
と快く引き受けてくれました!
小さい子と仲良くなれるように、とペアの子も発表されました。自分のペアの子を知って、
と話していたり、『ああ、自分って、本当に大きい組なんだー」と実感している様子の子もいましたよ。
年長になるちょっと前、年中の最後に、その年のペアの子からたくさんの事を教えてもらっているので、「つぎ、自分が大きい組になったら、自分のペアができるんだ!」と楽しみにしている子も多いです。
小さい組が来た!
入園式の翌日、新入園の子たちがお母さんと離れて幼稚園に来ました!みんな、幼稚園の門からお部屋まで連れて行くお手伝いをしてくれました。
降園のお手伝いもしてくれました。小さい組の先生が、
と言っていると、
と、なんて頼もしいのでしょう!
降園のお手伝いとは、バスの子は、バスまで連れて行ってあげる。歩きの子は、お家の人が来るまでテラスで一緒に座って待つ、です
初めて降園のお世話をする日、自分のペアと初対面!の子も多かったです。自分のペアはこの子、と分かると、優しく手を繋いで、帰るまでやさしく一緒にいてくれました。
ちょっと緊張気味?だった子も、小さい組を無事バスやお家の人の元へ送り出すと、ホッと安心・・よかったー。の表情でした。
ペアのお世話どうだった?
お世話から戻ってきたところで、クラスで聞いてみました。
- 「たのしかった」
- 「かわいかった」
- 「大変じゃなかった(☆1)」
- 「大変だった(☆1)一人じゃクツはけなくてさー。だからはかせた」
- 「オレもはかせてあげた!(☆2)
- 「オレのペアはクツはけた。だから、見ててあげた(☆2)
- 「泣いちゃって大変だった。もうかえるよ、だいじょうぶ、って言ってバス乗せた」
- 「ドキドキしたけど、楽しかった(☆3)
など、いろんな声がありました。
「大変じゃなかったー」の人は、始まる前にあーなったらどうしよう、こーなったらどうしよう、って沢山考えてたのかな?実際にやってみたら、「あ、こんなもんか!」と。
でもそれよりも、一つの壁をひょいっと超えられるぐらい、立派なそら組になった!ってことなんだろうな・・と思いました。
「大変だった」の人。その気持ち、先生はとーってもわかるよ!(先生も大変だったよ)大変なことだもん。”大変だあっ”って思っていいんだよ。すごいのは、大変でもなげださず最後までやりきった、ってこと!
「こっちはくよー」「次は反対ねー」ってがんばっていたみんなでした。一方で、見てた、の人も。見守るって、案外難しいこと。でもそれができたって、すごい!!でした。”手伝う”も”見守る”も、お世話。
でも、小さい組と対面してペアが分かると、一目散にペアの元へ。終わった後、たのしかった~と達成感の顔でした。小さい組を前にして、ドキドキがパワーに変わったのかな?
この他に、小さい子の靴がない‼という大事件のあったペアも。先生もつくし組を抱っこして靴を探しました!
気が付くと・・あれ・・そら組がいない・・あれー??でも、バスが出てしまうと思って、バスに向かうと、遊具の所にそら組が。
「つくし組があそびそうなところ、探してみたけど、くつ、ないんだよー」と。ずっと探してくれてたのー!?そら組なりに考えて行動していた姿、素晴らしい!でした。
お世話が終わって。がんばりました!
数日間のお世話が終わりました。本当に頑張ってくれたそら組さんでした。
初日の次の日からは、初日に振り返ったときに出た事を思い出しながら、つくし組と関わる姿があったりしました。たとえば、1日目はクツは履かせてあげたけど、次の日は自分で履けるか見守ってみたり。
お世話がどういうものかわかって、そら組の子たちにも心の余裕が!先生から呼ばれる前に、ペアの子の隣に行って手をつないであげたり、「この子は手をつなぐの嫌みたいだから、かばんとクツを持っていてあげよう」と臨機応変に対応しようとしていく姿がありましたよ!
そら組の部屋に、小さい組の先生からのお礼の手紙も届きました。
大変だった―、難しかったー、楽しかった!かわいかった。
色んなことを感じたであろう、3日間。お礼の手紙を読んで、「がんばったな」「自分ってすごい」「そら組だからな」と自信にしてくれたらいいな、と思います。
どうだった?振り返りもしました!
どうだった?と振り返る中で、報告し合ったり、仲間の報告を聞いて「わたしも!」「ぼくもそうだった!」「こうしてみたら?」と気付いていったり、思いを発信していけるといいな、と思います。
もちろん、発言しなくてもその雰囲気を感じたり、自分の事として考えていけるといいなー、です。そんな中で”がんばったよ””やれたよ”を実感できるといいな、と思います。
「こまった」「大変」のことも、どうすればいいかな、とクラスで考えて共有していきたいな、と思っています。今すぐに!ではなく、年長のこの生活をしていく中で少しずつ考えていけるといいな。
園長先生のつぶやき
いや、本当に初めて幼稚園生活が始まって、解らないことだらけの新入園の子のお世話は大変です。と同時に、そら組がとっても頼りになるのも実感します。
門から、又はバスから降りたところから、「部屋に向かう」という事がまだよくわからない小さい組の子の手を取り、顔をのぞきこみながら、相手のペースにあわせながら部屋まで一緒に行ってあげるそら組。かっこいいです。小さい子も、わかってくると自分からそら組に向かって手を差し出します。嬉しいんでしょうね。
新しい年度になって、大きい組になったそら組。自分が小さい組の頃、そら組がたくさん活躍するのを見てきたので、今度は自分がやるぞ!と期待に胸がふくらんでいます。
そんなやる気がいっぱいのそら組。ですが、5歳のそら組にとって、3歳の子は、予想外の事をします。手を振り払われたり、部屋やバスに行くはずが全然違うほうに行こうとしたり。待ってて、って言っても動いてどっか行っちゃうし。
たった2年前は、自分がお世話される側で、そんな時は大きい組の言ってることなんて耳に入らず大泣きしたりどっか行ったりしていたのに。今度は、粘り強くやりぬこうとするんです。
それと、お世話するのが大変だった時などに、クラスで報告し合ってどうしたらいいかを考えていくのも、素晴らしいですね。困ったんだよ、という仲間の声を受けて、ああかな、こうかな、と考える。
相手に対する共感や、自分だったらどうするかの考察、たくさんの力が使われている場面です。言葉で伝えあう、というのも、5歳だからこそできることですね。
最近、学力の前に、こういう力が必要だ、とよく言われますね。確かに必要な力です。そして、その力を備えているそら組は、かっこいい!ですね。
先生の言葉にもある通り、この生活の中で、少しずつ、でも確実に、その力をパワーアップしていくこと、期待してます!