小学校などの教育の話や幼児教育などで、よく「子どもが主体的に学ぶ」とか「探究的な学び」という言葉が出てきます。
それって、どういうこと?という質問や、そんなこと言ったって難しいよね、、といった声が聞こえてくることがあるのですが、なかの幼稚園の生活をみていると、
「子どもが主体的に活動する(=学ぶ)」
という事は普通にあります。あ、でも、難しい話としてではなく、「子どもと一緒に考えて、なにかを創り出すって、とっても楽しい!」という話としてご覧ください。
今年、2023年、八王子では久しぶりに「八王子まつり」がありました。たくさんの人でにぎわったそうです。
なかの幼稚園の子どもたちも、八王子まつりや、それぞれの地域(なかのの通園範囲、とっても広いので・・。)でお祭りに参加したのでしょう、今年の夏休み明けにお祭行ったよ!の話が出ました。そこから、どんなことが起こったのか?年長、そら組のおたよりからご紹介します。
子供の主体性のお話
きっかけは、夏休みにお祭りに行った子の「わたあめを食べたヨ」の話題からでした。
コロナ禍で中止になっていたお祭りが、今年は色々なところで開催されて、体験した子たちも多かったようで、
この提案に、
といろいろな案があがりましたよ。
プールに入ったりする間に必要なものを作ったり、相談をして、ペアクラス(異年齢での交流の時にペアを組んでいるクラス)に「月曜ならいけるよ!」と言われて、改めて宣伝に行き・・大忙しで準備をしました。
こんな声もあったので、「着たい子は持って来てね」と伝えました。
焼き鳥屋さんの仕込み中!
ヨーヨーは、作りながら試し遊びするのも楽しそうでした。
太鼓は、「太陽おどり♪」の曲に合わせて!
お祭りごっこ開催!
そして月曜日!そら組も小さい組も「楽しかった~」と思えた時間だったかなと思います。写真でお伝えします。
園長先生のつぶやき
この、お祭りごっこ、写真に写っているように、大勢の子が参加しています。小さい組は、大きい組に招かれて緊張しつつも楽しい時間を、大きい組は楽しみつつも小さい組を楽しませよう!という責任感ももちつつ、の充実した一時でした。
この大がかりに見える遊び、夏休みが明ける前はこの日にこんな風にやる、とは決まっていませんでした。
子ども達が「やりたい」と言ったところから、「なにがやりたいの?」「どうすればできるの?」と子どもと先生と話し合ったり試行錯誤しながら作っていました。
子ども達が地域のお祭に参加できなかった去年や一昨年は無かった時間です。
子どもが自分の事として(主体的)行動する。どうすればできるのかを、考えてやってみる(探究)。言葉で考えると難しいようで、生活の中でちゃんと取り組めて行っていると思います。
お祭ごっこをして、何ができたのか?
もちろん、1つは「楽しい!」という時間。「何かを成し遂げるって、楽しい」「みんなで何かをするって、楽しい」そんな二種類の楽しい、を体験したのではないでしょうか。
そして、2つ目。年長・そら組は「小さい組のために」という大きい組の自負や責任感を持って、お祭りの間の時間を小さい組のために動いていました。
「あ~大変(忙しい)。でも、私がいなくなっちゃうと、小さい組が金魚すくいできないしね!」といいながら、水で破れる金魚すくいのポイを作り続けて頑張っていた子がいました。
よく、投げ出さずに最後までいましたよね。そして、実際に目の前で小さい組がそのお店で遊んでいってくれるのを見て、とっても充実した顔をしていました。
この有能感。「私は誰かの役に立てる」「私がやる事は、誰かを喜ばすことが出来る」。これは、きっと、子ども達の自信や自尊心につながっていく事でしょう。
今年、八王子の私立幼稚園協会から、八王子まつりの実行委員会の方にご協力いただいて、「山車曳き」に参加できるというお話がありました。
なかの幼稚園でも何人かが申し込み、実際に山車曳きに参加していました。何万人ものお客さんが溢れる道で、山車をひく。とてもとても暑い夏で、当日も暑くて大変だったのですが、やり切った満足感やお祭の風景の感動もあったと思います。
そんな思い出が、この幼稚園の充実にもつながっているんだろうな、と思います。八王子まつり実行委員会の方をはじめ、関わって下さった皆さん、ありがとうございました。最後に、参加した方の保護者からの感想の抜粋を載せます。
八王子まつりに到着したら、人の多さ、密集度、初めての光景だったんですね。いっぱいいてびっくりしていました(記憶がある年齢からずっとコロナ禍だったから、この群衆は初めてでした)
慣れてきたころに、山車の集合場所にいって、子ども会、会長さんが細やかに説明してくださってありがたかったです。
そして「そりゃ!1,2,のや~い!」と掛け声をかけながらひくのですが、大きな声で掛け声をかけ続ける子どもをたくさん、たくさん褒めてくださいました。
山車が集まる、本郷横丁は圧巻でした!
地域によっては山車をひくなんてできないので、また、今までほぼ経験なく育ってきた5歳児にとっては貴重な経験でした。ありがとうございました。